ついにアルバムがリリースになった!
どんな風に聴いてもらえるかドキドキしています。前作から3年半の間にゆっくり出逢って、ゆっくり集めて、ゆっくり感じた感覚や記憶を、音と声に染み込ませてできた音達です。
なんども聴いてもらえたら嬉しいです。
M1:雨上がりのGood Day (feat. iri)/ハナレグミ
M2:「追憶のライラック」東京スカパラダイスオーケストラ
M3:「太陽と心臓」東京スカパラダイスオーケストラ
2022年のFUJI ROCKのステージはスカパラをバックに、FIELD OF HEAVENのトリを務めさせてもらった。
自分にとって、とても大きな経験だった。2020年の3月からその日まで、コロナ禍の期間はどこか音楽をやることを心の隅で躊躇ったり、疑ったり、否定される事に怯えていた気持ちが一気にオセロが真っ白に裏返る様に開いた瞬間だった。
悲しみは力に変わると知った。
スカパラの極上のサウンドと心意気に乗せてもらって、月の裏側まで音楽が響いてゆく事を教わったのだ。
この体験はニューアルバムに多大な影響をもらいました。
M4:「cancion mixteca」おおはた雄一
そして僕は幸運にも次の年には、スカパラのメキシコツアーに帯同させてもらった。
メキシコの人達の音楽の楽しみ方は、袖で見ているだけで鳥肌が立つほどだった。音楽へのその素直な反応、感動を全身で表し音楽にまたオーディエンスが歌で返すという様は、自分の人生を生きて行く上で当たり前に、押さえ込んだり、身を縮めていた事を、ある土地ではむしろ放つ事が許され歓迎されると知り心底胸が熱くなった。
この人生で音楽を選べて本当に良かったんだと、20数年かけてとやっと全身で素直に受け止める事ができた。今が、この一瞬一瞬がいかに奇跡的で幸せな事なのかを噛み締めた。
M5:「TUYO」ロドリーゴ・アマランテ
そのままスカパラの皆とは別れ、メキシコに一週間ほど留まった。メキシコの友達にメキシコシティの旧市街を案内してもらったり、市場へ行ったり。
まだ日本はコロナの制限が残る時期に、メキシコはコロナなんて無いかの様に何処も当たり前の日常がある様だった。ハカランダの街路樹は紫の花をつけて、その向こうにピーカンの青空。タコスを口に運び歓喜をあげると、『最高だろ〜?』と店のおっちゃんが目を細めた笑顔でこちらを向いている。 夜はかなり危ないという地区、そこにあるなんてこて無い飲み屋に軽く顔を出すと、一見怖そうなおっちゃんたちが 『なんでこんな危ないとこにきた??まっいいから中入れ〜』と招き入れてくれた。 そこでスカパラとライブをした事を伝えアカペラで、歌うとおっちゃん達から大喝采!右から左から酒が回ってきて、皆で大騒ぎになった。その横でメキシコの友達は
『タカシクン、、モウソロソロカエラナイト、アブナイ。カエローカエロー』と冷静に連れ出してくれた。
気がつけば公園にはラップバトルをする若者達、クンビアで踊り歌う人々、レストランでは楽器を持って歌う楽団がいる、メキシコの街には音楽が溢れていて、音を鳴らす者受け取る者とが、肌を触れ合わせながら受け取りあっていたように思う。音楽をやる者にとって、こんなに自由と愛を感じられる場所が他にあるのだろうか??
M6:「かみつきたい live」カネコアヤノ
歌詞を書きに、長野県は御代田に行ってしばらく篭ったりしていた。
まだ夏が始まる前、夕方にはすっかり暗くなる街道を車を走らせながら、カネコアヤノさんをかけていた。この界隈は子供の頃から夏に来ていた、子供ながらに少し寂しげな街並みに、胸がザワザワしてしていたのだが。それはこの年になっても同じなようで、いまにも名前も繋がりも、何もかもをブチ捨ててこの街に埋没してしまいたくなる様な、寂しさの快楽の強い引力を持っているのだと思った。カーステから届くカネコさんの声からは、小さく心臓の高鳴りがきこてくるようで、その妙な妄想と現在の間に立って心があっちこっち行く僕を、猫の目で見守ってくれたのだ。
あっ、、無事に東京に帰ってきました。
M7:「musica 」ハナレグミ
色んな気持ちから音楽は
生まれてもいいのだなぁ。
一聴して、悲しそうだったり
楽しいそうだったり、そのどちらとも言えなかったり。そしてまた受け取る側には、こちらの気持ちや予想を飛び越えて、思いもよらない感じに伝わっていたり。 面白い!
僕はこの先どれだけ、音楽を決めつけずに音楽を奏でる事できるのだろうなぁ。 ふと思う。
あっ、、無事に東京に帰ってきました。